観音坂独歩とは誰なのか 社畜の可能性について

観音坂独歩 29歳 サラリーマン


『本当の世界は想像よりもはるかに小さい』


医療系機材会社の営業で、特徴がないことが特徴。
悲観主義者で、何でもネガティブに考える性格のため、友達が少ない。
一二三は唯一の友人で、小学校時代からの幼馴染。
一二三のせいでひどい目に合うこともあるが、感謝もしている。


(公式サイトより引用しました)
・・・


観音坂独歩さんはヒプマイ界で断トツの一番人気キャラだそうです。
独歩さんを描いた5万円の掛け軸が売れているとかいう話もあり、グッズの買い取り額も12人で一番高い。独歩さんは日本経済をささやかながら動かしています。独步さんのファンはお金を持っているようだ。




で、なんで独歩はそんなに人気なんでしょう。
と考えると、やっぱ『社畜』設定が斬新だったんじゃないかと思います。



社畜(しゃちく)とは、主に日本で、社員として勤めている会社に飼い慣らされてしまい自分の意思と良心を放棄し奴隷(家畜)と化した賃金労働者の状態を揶揄したものである。
(Wikipediaより引用)


社畜』って、なんと1990(平成2年)の流行語だそうです。そんなに昔からある概念だったんですね。昨今の労働環境の悪化によりすっかりありふれた存在になりましたが、この『社畜』というキャラクターはいままで女性向けコンテンツにいなかったのではないでしょうか?


『仕事熱心』とか『エリートビジネスマン』みたいな、働くことをプラスにとらえている『デキる男』的なキャラクターはたくさんいましたよね。
しかし独歩のような、満員電車ウザい&ストレス因子倍々ゲーム&眠りたいだけ、的な、働くことのマイナス面を核にしたキャラクターはそんなに表に出てこなかった。
では、なぜ2017年になって独步のようなキャラクターが人気を集めたかというと、オタク女性の高齢化と、女性労働人口の増加にともない、働くオタク女子が増えたことが一因かと思います。あと、女性の労働条件も変わりました。昔みたいに20台前半で寿退社とか減りました。それこそ独步と同い年、29歳の働くサラリーウーマンは山ほどいます。

正直仕事って大変じゃないですか。つらいことだらけです。仕事のできるビジネスマンもいいけど、仕事イヤだなーって感じてる男性のほうが親近感があって話が合う気がしませんか?
そういう、働く人の票を取りこんだのが独步の人気につながったんじゃないかな・・・と考えています。

これから流行る設定なのでは、社畜
観音坂独歩は鉱脈を掘り当てたんじゃない?





で、観音坂独歩とはつまり誰かという話なんですが、
社畜である=自由になる小金を持っている
・特徴がないことが特徴
悲観主義者でネガティブ
・友達が少ない





これって私(たち)のことだと思ったんですよ。
毎日毎日、ハゲ課長(概念)にキャインといわされ、陰気で友達も少なく孤独で、仕事場と自分の部屋の往復で一日が終わる。仕事をしてるから自分の好きなものは少し買える。そして目立たない人生をおくっている。

私(たち)は、私(たち)を応援しているのかもしれません。独りで歩く私たちを。