ヒプノシスマイクのコミカライズBefore The Battle -The Dirty Dawg- と Nausa de Zuiqu感想

ヒプマイのコミカライズと付属曲の感想です。


少年マガジンエッジ』に連載されている『ヒプノシスマイク-Before The Battle- The Dirty Dawg』の1巻が5/30に発売されました。
ぼんやりしていたらアマゾンで売り切れてしまい、あわててタワレコで取り寄せたらレジでタイトルと氏名を言わねばならず恥ずかしかったです。
帰りに本屋をのぞいたらCDつき限定版が80冊平積みになっており、おとなしく本屋で買えばよかったと後悔しきり・・・。


さて1巻を読んで、気になる所が数点あります。




・縦ピザとピザ屋の店名

ヒプマイのファンには非常に有名なシーンなのですが、山田一郎が借金の取り立てをした家に夜半こっそり一人で行き、ドアノブにピザをかけるという場面が描かれています。一郎の非道になりきれない性格が表現されていると思われます。
しかしそのピザの箱が縦になっているんですよ。
ピザが縦になってたら困りますよね・・・
自重で蛇腹みたいになりますからね・・・
あつあつチーズが箱につくしね・・・

その前には一郎がピザ屋でピザを買うシーンがあるんですが、
ピザ屋の看板に書いてある名前は
SORRISO PIZZA
箱に書いてあるのは
SORISSO PIZZA
えっ どっちが正しいの?



・左馬刻様の料理

左馬刻様が妹の合歓の誕生日に手料理を作る場面が描かれています。手羽元、スープ、サラダ、ゼリー寄せのような品、マカロニ的な小鉢、いちごの乗ったデザート、と意外に左馬刻様はお料理上手。そして左馬刻が海老ピラフ的な料理を炒めているのですが、左馬刻はフライパンをあおりながら箸を使っています。
なんで米を炒めるのに箸を使うのか。左馬刻様はヘラとかお玉とか嫌いなのか。やりにくくないんでしょうか。



・神宮寺寂雷のハサミ

一方、神宮寺寂雷先生は紛争地帯の治療所で医師として働いていました。
そこに現れる反乱軍。人質となった寂雷は反乱軍の人間に、患者の抜糸をするからとハサミを取りに行かせます。
ハサミがピンセットのようなものや鑷子のようなものと一緒にコップに立っているのは仕方ないかもしれません。野戦病院なので十分な滅菌技術もないかもしれないですし。(カバーくらいかけてもいいような気がしますが。)


しかしハサミの描かれ方が不可解です。

track-3扉絵で寂雷が持つハサミ
コップに立っているハサミ
反乱軍から手渡されるハサミ
寂雷がハサミを壊す
壊したハサミで自分の鼓膜を破ろうとする

と、劇中ではすべて同じ1本のハサミが出てくるんですが、寂雷がハサミを壊しているシーンだけハサミの形が明らかに違うんですね。

どう違うかというと
・刃先の形が曲がっている
・柄の長さが短く、全体的にハサミが小さい

つまり途中で一カ所だけハサミの種類が変わっています


医療用ハサミといっても形や大きさによっていろいろな種類にわかれているようです。眼科用は小さいとか、直刃と曲刃があるとか。
たぶんハサミを壊す場面だけ違う資料を見て描いたのではないでしょうか。



・・・
ピラフを箸で作り、ピザを縦にされ、店名を間違える、ハサミの種類が変わる・・・
マガジンエッジのコミカライズはおっちょこちょいの産物である模様です。
こういうのって途中で編集の人が気づかないものなんかしら。
読めば読むほど謎が深まるコミカライズとなりました。
悪意はないとしても、いわゆる信頼できない語り手によって描かれているので、内容を深読みするのはやめたほうがいいと私のゴーストがささやいています。冒頭の一郎と左馬刻のやりとりや、養護施設での二郎三朗の表情やら、考察したほうがいい気がしていたがそうでもなかったぜ!



・・・

Nausa de Zuiquについて

フィンランド音楽に乗せて一郎と左馬刻がサウナについてクイズをするという、まさにこれこそがバ高な1曲。題名もかっこいい。
で、誰が作ったのかな~ と見てみたら、作詞作曲はなんとchi-mey。
たのチーミーさんは飴村乱数の『drops』も手がけていました。たのもしい職人の手腕を感じる楽しい曲になっています。

間奏やラストの方にふたりのセリフのかけあいがあって、それがない方がさらに狂った感じが出ていいな、と思いました。セリフがあることでフィンランド民謡×サウナ×クイズという世界観の狂気が薄まり、ほのぼの感が増してしまうんですよね。


1400円払っていいもの聴けました。
左馬刻様にはこのままコミックソング界を突き進んでもらいたいと本気で切実に願っています。