Bad Ass Templeのアルバム「Bad Ass Temple Funky Sounds」感想

 

ヒプノシスマイクの6番目であり、今のところ最後のディビジョンであるナゴヤディビジョン「Bad Ass Temple」がデビューしました。

ということでさっそく感想を書いていきます。

 

 

 

そうぎゃらんBAM 波羅夷空却

 

この曲、初めてフルで聴いた時に衝撃を受けました。まったく歌詞が聴き取れなかったのです。

そして歌詞カードを見て再度びっくり。やっぱりまったくわからん。詩的にすぎる

滝沢カレンのから揚げのレシピを彷彿とさせる天才と言語感覚とライブ感に震えていました(つまりはものすごく感動した)

SOUL'd OUTのDiggy-MO'さんの作品なんですが、Diggy-MO'さんはこれが通常営業なの・・・かな・・・?凄い方です。

で、ドラマトラックを聴いて再びこの曲を聴くとまたまたびっくり。

 

むっちゃ空却感ある!

 

波羅夷空却の短気でせっかちでありながら謎に大局的な性格、あけすけで口数が多く弁が立つ感じ、荒削りなんだけど高い能力と資質の予感、妙なカリスマ性、ストレートな物言い、等々がおもしろいように表現されています。

曲もキラキラとした80年代風?のスペーシーな雰囲気で面白い。

 

途中で

波ができる 何が見える?

とエモい雰囲気になるのですが、その回答は

おまえのケツ

となっています。

空却は期待される役割からするっとすり抜けて、なかなか全容を把握させてくれません。

 

波羅夷空却、これはスケールの大きい人物ですわ。なんにもわからんがなんかわかった気がする。これが悟りの始まりか。

ドラマトラックを聴いてから再度ソロ曲を聴いたら印象が変わります。

 

 

 

月光陰-Moonlight Shadow-  四十物十四

 

本物のヴィジュアル系バンドであるLeatspeak monstersのEuskyssさんという方が作詞されたそうです。

 

何の冗談?抱え込んだ疑問

いきなり邪魔モン 笑えない

理由もなく始まった陰湿なBulling

惨めな日々のRoutine

狂った人生の歯車 夜な夜な見る黒い夢の中

底なし沼のような地獄

 

端的にいうと「突然いじめられた」っていうことなんですが、それをストレートに言わずオブラートに包んで修飾して表現されていて、上手いし優しい配慮だなぁと感じました。こういう比喩的な言い換えがヴィジュアル系の文化なのかな?

「いじめ」とか、強すぎる負の言葉はあえて使う必要ないしね・・・

 

また、

磨く容姿 通う美容室

という歌詞が最高です。

容姿と美容室でさらっとを踏んでいて素敵だし、「美容室」という言葉のチョイスによりぐっと十四くんの実存性が高まっており、十四くんのキャラクターに説得力が出ています。Euskyssさんはたぶん才能の塊。

 

もしかして「いつもギスギス」には「Euskyss」(ユースキス)が隠してありますか?
もちろん大前提として「いつもギスギス」は「ヒプノシス」と韻を踏むために選ばれた言葉なんだけども。
そうだとしたらかっこいい!

 

四十物十四くんはドラマパートを聴くとまったく印象が変わり、想像よりも子どもで、純粋で、本気で泣くし、主人公感もあり可愛らしい。

 

(ところで十四くんが天国獄に叩かれて「あ痛」となるシーンが何度かあるのですが、「うみねこのなく頃に」で右代宮真理亞と右代宮戦人がよくああいうやりとりしてましたね。そういえば真理亞もゴシックな服装でした。アマンダはさくたろうかな)

 

 

 

One and Two,and Law 天国獄

 

ジャンル的にはロカビリーか?

 

酢豚のパイナポーはいかん

 

アイラウイスキーとお金が好き

 

鳴かぬなら殺してしまえ

 

なんか面倒くさくて物騒な面が見えてきました。DRB+の時とは別人かな?

今の天国さんはメンゴとか言いそうにないですね・・・

頼まれたら弱い感じもしないけど、おいおいそういう面も出てくるのだろうか。

 

ペンと剣 二つ持つ弁護士

ペンは剣よりヒプノシスマイクであり、天国さんはヒプノシスマイクも手に入れたので武器は三つとなりヒプマイ界最強の弁護士となったのではないでしょうか

ゴヤディビジョンということで、俺らオワリだろという歌詞(=尾張だろ)が出てきてますが、全体曲でもオワリという歌詞は使用されてしまっていました。うまいこと言ったのにかぶっちゃった。天国さん残念。

 

 

 

Bad Ass Temple Funky Sounds

 

それで、ソロ曲からみると空却、十四、天国の音楽の方向性がけっこう違うようなのです。

空却は我が道を行く雰囲気、十四はヴィジュアル系、天国は重たいロックンロール。

それがBad Ass Temple Funky Soundsではうまくひとつにまとまっています。これは奇跡。

空却にノリのいい一番手をまかせ、二番手は天国が35歳男性的な野太い声で繋ぎ、三番手は十四くんがいちばんメロディアスなパートを歌って魅せます。この連携がとっても心地いい。曲調も疾走感があって、なのに切なくてほろ苦く、ほんとに素晴らしい。

3人のソロ曲を聴いてから全体曲を聴くと、彼らをよくまとめたな・・・nobodyknows+すごいな・・・とありがたい気持ちになりました。ナゴヤに向けて合掌。

 

 

 

気になったこと

 

・不退転の心≒金剛心

 金剛=ダイアモンド

なので

「不退転の心は撃ち砕けない」は

「ダイアモンドは砕けない」(ジョジョの奇妙な冒険)のオマージュなのでしょうか。

ただヒプマイのドラマトラックはヒップホップの曲名やアルバム名から取られているようなので、何か別の元ネタもありそうです。

 

・Bad Ass Templeというチーム名に引きずられてか、歌詞に「ケツ」「クソ」「尻」といった下系のワードが入りやすいようで、ナゴヤファンの乙女はちょっと恥ずかしくて茨の道?

 

・「男が泣いていいのは家族かダチが死んだときだけだ」って、ドラマの最後に3人は「家族」になったと明言されてるんだけどフリじゃないですよね?誰も死なないでよ

 

・「男が泣いていいのは家族かダチが死んだときだけだ」

「涙は男の価値を下げる」

と言う波羅夷空却19歳、

「男ならラップ出来るだろう?」

と言った神宮寺寂雷35歳。

なんか、H暦の男性ってちょっと生きづらそうですね

 

 

 

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