ヒプノシスマイク2ndバトルも終盤に差しかかりつつあります。3/23発売CDはシブヤ対ヨコハマの初期メン対決で、事実上の決勝戦といっても過言ではないカード。
理鶯の悲しそうな顔が見えますでしょうか?理念の元でガチに命のやりとりしてた職業軍人としては、興行の名目で男同士が意味なくマイクで戦わされ鑑賞されるH歴の不条理に心を痛めているんですよ。しらんけど・・・
ということで感想
Reason to FIGHT
マ!イ!ク!置!け!よ!ド!ア!ホ!
Reason to FIGHTよかったですね~
ナゴヤシンジュク戦が「救うとは、地獄とは、仲間とは」みたいな問答だったのに対して、ヨコハマは「お前はマイクを置け、なぜならドアホだからだ」という身も蓋もない罵声&罵倒。
一方のシブヤも負けてはいなくて、
取られたくなきゃ守んないと
隙を見せりゃ全部奪い取る
と、飴村乱数まさかの被害者煽り!!!
左馬刻の大切な妹を洗脳して中王区に連れてっちゃった奴(別個体だけど)が言うセリフではない。最高。
乱数は中王区に切られるわ飴がなくて死にそうだわ、踏んだり蹴ったりで弱ってメソメソしてるかと思いきや、相変わらずのヒールをやってくれました。よりにもよって被害者の兄に向かって最低最悪にゲスい煽りをするなんてひっでぇわ!!!好き!!!
Black Journey
シブヤディビジョンの新曲です。
ちょっと昔のジャニーズみたいな雰囲気。
シブヤディビジョンFling Posseのデビュー曲は大名曲「Shibuya Marble Texture -PCCS-」なんだけど、作詞作曲の弥之助さんが以前「シブヤの3人は交わらないマーブル模様である」という意味のことを言われていました。
(余談だけどそういや今回のCDの意匠もマーブルなんだよね)
(シブヤカラーの黄色とヨコハマカラーの青色が、混ざるようで混ざらない彼らの運命のようだ)
フリングポッセってそういう、個々の輪郭をくっきり持ったままゆるくつるむ運命共同体みたいなイメージだったはず。しかし今回のドラマパートを聴くと、だいぶ乱数、幻太郎、帝統の輪郭が溶けてきたんじゃないかと。乱数のために兄の原稿を使う幻太郎、乱数の飴の個数を管理して渡してくれる帝統、2人を見捨てて逃げられない乱数。3人の心理的障壁が溶けて混ざって、もはやマーブルではなくなってきた印象。
「Hoodstar」でフリングポッセは
光の三原色 RGB
Ramuda Gentaro
残りはBakaだ♪
って歌ってたけれど、RGBの絵の具を混ぜたら黒っぽい色になるだろう、そしてBlack Journeyになるんだろう。
HUNTING CHARM
ヨコハマの新曲はHUNTING CHARM。
冒頭の
零四五中
って何かと思って調べたら045は横浜の市外局番だった。ゴリゴリのギャングスタっぷりが清々しい。
ヨコハマは
ヤクザ左馬刻→追いこむ
警察官銃兎→捕まえる
サバイバー理鶯→狩り
と、ハンター揃いで「追う者」の集まり。生態ピラミッドの上の方にいそうな弱肉強食ディビジョンだと言うことだろうか。その割に3人とも草食っぽい生き物の名前が入っていてかわいい。
草食動物は自然界では被捕食者。左馬刻も銃兎も両親を亡くし弱い境遇からのスタートだったけれど、腕力と知力で捕食者側に回ったということか。
(そういえば鶯は虫を食べますね・・・だから理鶯も虫を食べるのかしら)
雲外蒼天
と叫ぶ左馬刻に対応するのは
「雲の向こうはずっと青空」という、碧棺合歓に添えられた格言だろう。
ふたりとも同じあおい色の未来を信じてるんだけど彼らの名前は碧棺なのでブルーは死のイメージでもあり、一概にハッピーエンドとも言えないのがつらい。
Catch Us If You Can
シブヤのドラマトラックでした。
「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」という詐欺師と警察が追いかけっこをする映画がありましたね。そのオマージュかな?
以前から思ってたんだけど、飴村乱数の人生って詰んでて、それは彼がクローンだとか中王区の悪事に手を貸してたということとは関係なくて、乱数は誰かに飴をもらわないと生きられないからです。
ヒプノシスマイク「Stella」を考察する - pyonkospicaの日記
頭を下げて誰かに飴をもらわないと生きられない。鬼滅の刃風に言うと生殺与奪の権利を誰かに委ねているという時点で乱数は詰んでいる。(私たちサラリーマンだってお金をもらわないと死ぬので実は私だって詰んでいるがそれはまぁ置いておく)
なので、乱数が本当に自由になるためには飴を自力生産するのが最も確実な道だよなぁと思っています。
もう一つ可能性があるならば、実は乱数が思いこんでるだけで、ほんとは飴なんて乱数の生存条件に必要ないのかもしれない。アルコールだってタバコだってカフェインだって、離脱の時期には体と心に負担がかかります。飴がなくて血を吐くのは、単なる飴の離脱症状のひとつだったりしてな。
第二編集部の柳田(柳田國男かな)さんから取り戻した原稿のコピーはとったんだろうな?幻太郎。
また、今昔一雨に声がつくという奇跡が起きました。倍音を含んでそうなものすごくいい声で、イメージにぴったり!
乙統女様が帝統に、乱数は壊れる運命だから生きられない、諦めなさいって長々言うシーンは金魚すくいした次の日にバケツに浮かんでしまった大量の金魚を前にしたお母さんと小さい子の会話みたいでしんみりしました。乙統女は帝統のことがまだ大好きだし、小さな子どもみたいに思っていそう。
それで、やはりシブヤは物語的にわかりやすく、強すぎる。中王区に真実がありそうなイケブクロ、中王区に因縁があるシンジュク、五百雀少佐を奪還したいヨコハマと比べると、乱数の生き死にがかかってそうに見えるシブヤは重いし深すぎる。浮動票がシブヤに行きそうだ・・・
それに帝統は母と「乱数が生きるのは可能かどうか」という賭けをしましたよね。その後帝統は「お前が無価値だと言った奴が優勝するのをその目で見てな」と言いました。
有栖川帝統の論理だと、
優勝する=乱数は無価値ではなくなる
ということなんだろう。
すると
シブヤが勝つ=乱数に価値がある
シブヤが負ける=乱数は無価値である
となる。
だとしたら、シブヤに投票しないでシブヤを負けさせるということは間接的に「乱数は無価値である」というストーリーを支持しているということになってしまうのではないか。ヨコハマに票を入れたらなぜか東方天乙統女に賭けたことになってしまう謎のからくり。ヨコハマとそのファンはびっくりしているんじゃないだろうか・・・
A dream…for good or evil
最後はヨコハマのドラマ、良くも悪くも夢。
今昔一雨に声がついたとおもったら頸木にも声がつきました。急にどうしたヒプマイ!?これは来年あたり完甘にも声がつくんじゃないか・・・と緊張しています(ししかい好き)
左馬刻は相手を悪くいう時に虫にたとえるという癖があります。今回はさながら虫祭りが開催されました。
・ベンジョコオロギ
・コックローチ野郎
・カメムシ野郎
・ハリガネムシ野郎
30分超のドラマの中で笑わせにきてるのかってくらい虫連呼。捕れ高ざくざくで虫かごがいっぱい。
あとは、やはり邪党院仄仄さんがまたもや大活躍。鈴を転がすような声で煽る煽る。ひょっとしたら、天谷奴零や飴村乱数、勘解由使小路無花果や碧棺合歓が本来やるはずだった汚れ仕事を一手に引き受けてくれているのかもしれない。仄仄さん、攻撃は効かないのに乱数の幻惑スキルは効いたのも不思議な話で、キャンセラー的な個人スキルを持っているのか。前から強キャラだった乱数に「あの仄仄に幻惑を見せられる」というさらなる強キャラ設定がついた模様です。
そしてなんと碧棺合歓が洗脳から覚め、左馬刻と対峙し、自分の意志で中王区に残ることに。合歓が中王区にいるのがわかったのが2020年の1月だったので、わずか1年と数ヶ月で合歓周りのことが片付いてしまいました。なんだかスピード感がすごい。
碧棺合歓は中王区には問題が山積みだと知りながらも中王区に残り、内側から世の中を変えていくつもりだそうです。フィンランドの首相(女性)は就任当時34歳だったらしいので、きっとそういうイメージで総理大臣になるんだろう。けれど、政治家としてヤクザの兄がいるということは決して喜ばしいことではないはずです。碧棺兄妹の幸せな時間はあのマンションの一室で終わり、碧棺合歓は雲の向こうの世界で、碧棺左馬刻は雲のこちらの世界で生きていくのでしょう。
雲の向こうは、きっと青空。
けれども、雲のこちら側は?