山田一郎と鯖の味噌煮にまつわるエトセトラ

 

飛ぶ鳥を落とす勢いのヒプノシスマイク。

ヒプマイのコミカライズには3種類あるんですが、今回は少年マガジンエッジに連載中の

ヒプノシスマイク -Before The Battle- The Dirty Dawg第10話に興味深いシーンがあったので紹介します。

 

 

 

碧棺合歓と山田一郎が会話する場面

 

今度弟くんたちも誘ってご飯食べに来ない?

中略

弟くんたちは何が好き?

 

二郎は最近パエリアって言ってるな

 

会話のなかで三郎はペスカトーレが好きだとわかります

 

で 一郎くんは?

 

そうだな・・・鯖の味噌煮・・・かな・・・

なんでかわかんねぇけど昔から好きだったんだよな・・・

描かれる少年時代の山田一郎は、食卓の鯖の味噌煮をみて嬉しそう。

 

山田一郎 鯖の味噌煮

山田二郎 パエリア

山田三郎 ペスカトーレ

君ら10代なのに揃って魚料理が好きだったんかい、という驚愕の真実もさることながら(だって山田兄弟いかにも肉好きそうじゃん・・・)これはとっても面白い謎が提示されたと思った次第です。

その謎とは

 

なぜ、山田一郎はなんでかわかんねぇけど昔から鯖の味噌煮が好きなのか?

 

ということ。

 

 

 

可能性その1

 

なぜ山田一郎はなんでかわかんねぇけど昔から鯖の味噌煮が好きなのかというと幼いころに

「おかあさんに作ってもらった」から。

なんでかわかんねぇのはその記憶が消えているから。

 

これはエモの極みの一押し考察なんですが、この説には越えるべきハードルがたくさんあります。


まずは

・2歳差の二郎は当時鯖味噌を食べなかったのか?

 

二郎は鯖の味噌煮を好物にあげない、ってことは当時鯖味噌を食べなかったのか・・・はたまた二郎は小さすぎて記憶にないのか・・・?

 


・君ら母親いたの?

 

当たり前のようにデザイナーベビーで母親知らずだと想像してたけど、実は母親がいてあたたかい家庭で過ごしてたの???結構前提が覆るよ!?

 

 

・何歳から施設に?

 

母親がいたとしたら何歳から施設に入ったの?三郎が0歳だとしたら一郎5歳二郎3歳?

母親はどこいったの?

父親はなぜ自分で養育しなかったの?

 


・あたたかい家庭の記憶はなぜ消したの?

 

山田一郎が母親のことを覚えていたら何か不都合があるの???

それに誰が記憶を消したんだ???

 

 

などなど、考えることだらけで課題が山積みになってしまいます。

このルートはとても素敵な茨の道。

 

 

 

可能性その2

 

なぜ山田一郎はなんでかわかんねぇけど昔から鯖の味噌煮が好きなのかというと幼いころに

「おとうさんに洗脳された」から。

 


山田一郎のおとうさんは罪深い人でした。

他人の人生に影響をもたらすすごい力を試したくて、息子を実験台にしちゃいました。でもおとうさんは優しいところもあったのでできるだけ実害の出ない内容を選んでくれました。魚が嫌いだった幼い山田一郎は鯖の味噌煮が大好きになったのです。

 

この考え方は特に無理がないのですが、エモ度は低目です。さらにひたすらおとうさんにヘイトがたまります。おとうさんがかわいそうだったら、「おとうさんは何か巨大な陰謀に巻き込まれて息子を洗脳した」という風に応用してもいいですね。

 

 

 

可能性その3

 

なぜ山田一郎はなんでかわかんねぇけど昔から鯖の味噌煮が好きなのかというと

「おとうさんの得意料理だった」から。

なんでかわかんねぇのは幼すぎてそれを忘れてるから。

 

おとうさん実はいい人&救済ルートです。

料理の出来る人は男女問わず素敵です。今後、山田一郎のおとうさんが鯖の味噌煮を作るシーンが描かれたらフラグだと思われます。

 

2/18追記

ヒプラジ天谷奴零回にて、鯖の味噌煮の缶詰について言及がありました。もしかしたら幼い山田一郎は、鯖缶で晩酌をする天谷奴さんの膝の上でひとくちお相伴にあずかっていたのかもしれない。

 

 

可能性その4

 

なぜ山田一郎はなんでかわかんねぇけど昔から鯖の味噌煮が好きなのかというと、

「特に深い意味はない」

 

これもあり得る話なんです。エッジのコミカライズといえば第一話でピザが縦になったことで有名です。また、その縦ピザの意図が今も明かされていません。施設育ちの山田一郎はピザを知らなかったのか、床に食べ物を置くのは申し訳なくてドアノブに掛けたため偶発的に縦になってしまった・・・という一郎の思慮深い性格の演出なのか。

いずれにせよ、縦ピザの謎は2巻が出た現在でも解明される様子はありません。

 

ということは鯖の味噌煮についても真相が終盤まで明らかにならない可能性もあります。

(ひょっとすると今後鯖についてとくに触れられず終わる可能性もあります)

きっとエッジは伏線の回収やキャラクターの描写に長い時間をかけたいタイプの作品なのでしょう。

あえて意味を見出すならば、家庭料理が好きな一郎かわいいの演出かな。

 

 

 

以上、山田一郎と鯖の味噌煮について4つの可能性を考えてみました。逆に、山田二郎と山田三郎はなぜパエリアやペスカトーレが好きなのか、ってのも気になりますね。