ヒプマイARBイベント 七月七日の厄介事~ハマとブクロの星祭り 感想



七夕です

 

ARBもついに季節感のあるイベントをするようになったか…と感慨深い今回。登場人物が5名(一郎・二郎・三郎・左馬刻・銃兎)で全四話という小さなお話だったんですが、これがむちゃくちゃ密度の濃い、骨太な、そしていろいろ考えさせられるものでした。とくに左馬刻と銃兎については得られる情報量がものすごいことになっていて必見です。

 

 

左馬刻とシデ蟲

左馬刻さまがムシキングだというのは有名な話ですが(たぶん)、今回はシデ蟲が登場しました。フローイングヘアダラー以降1年1ヶ月ぶり3回目
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私が左馬刻は虫野郎だと初めて気づいたのがフローイングヘアダラー。ドラマでも何回か言ってたようだけど文字として視覚化しないと気にならないものだなぁ。


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超絶品タコ焼き
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今回のストーリーの見どころでありいちばん美しいシーンはここではないでしょうか。

コミカライズでも合歓の誕生日にも左馬刻が手料理をふるまう場面がありました。左馬刻はお金をもっている若い男性だし、いくらでも素敵で安全なレストランを知っているだろうに、妹のために自分でごちそうをつくってあげていました。今回の「俺様がたこ焼きを焼いてやっから」というセリフと併せると、おそらく左馬刻にとって「手料理を作ること」は最大級のもてなしであり善いことで、意外に古風な価値観でもある。

一方の入間銃兎。こちらは事故で両親を失っています。父母をなくした銃兎の周りにはもう「銃兎のために料理を作ってくれる人」はいないのです。銃兎の家にはヤカンすらなく、だから銃兎は屋台でたこ焼きを買おうとしたり、すき家でチーズ牛丼を食べたり(ヒプナミ参照)して毎日生きている。

要するにヨコハマディビジョンというのは、そんな左馬刻と理鶯が銃兎と出会ったことで「銃兎のために料理を作ってくれる人」が再び生まれたよ…というすごくハッピーな物語なのだ。

そして左馬刻も理鶯も人のために料理するのが好きなホスピタリティの人だし、銃兎も根っこにあるのは人間愛だから警官の仕事がつとまるんだろうし、つまりヨコハマは愛のディビジョン。

(さらに言うと左馬刻も銃兎も成人前に父母を亡くしているので、孤児が孤児に料理を作ってあげるよという支え合いの構図になっているのもぐっとくる…)

 

三郎の願い
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オチがとってもパンチが効いていた。三郎の七夕のお願いは【身長がもっと伸びますように】なんだけど、そんな彼は「背が低いから」という理由で織姫の女装をさせられてしまった…というなんとも救いのない皮肉なエンドに。ちなみに一郎の願いは【世界平和】だったので一郎はだんだん悟空とかルフィとかのジャンプ系ヤバ人格キャラクターに寄ってきているように感じる。f:id:pyonkospica:20210714085956j:image

そんな嫌がる三郎の女装が笑いとして扱われていたのは、見る人が見ればツッコミが入りそうなシチュエーションではあるので声の大きい人に見つからないのを願うばかりである。

さてさてそんな左馬刻様も実は女装を迫られたことがある。

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しかも身長が低いからという理由で!

今回とまったく一緒!

なので左馬刻は三郎に自分がやられたことをやっただけなのだ。

ARBの「背が低い方が女装」という概念が面白かったので18人の女装する確率をTwitterで計算してみたりした。(算数が苦手なので間違っているかもしれない)

神宮字寂雷195cmが強すぎてやばい。

 

これに基づくと三郎が女装のバケツリレーを渡すのは波羅夷空却か飴村乱数しかない。だけど、波羅夷空却も飴村乱数も案外「別にいいけど」っていいそうな器の大きい人たちでもある。人格が破綻しているという説もある。

空却や乱数があっさり女装したのを見たら、織姫三郎のもやもやは空に散っていくのだろうか。業の深いバケツがひっくり返されて、天の川にまざって遠く流れていきますように。

 

 

(波羅夷空却は機嫌が悪かったらぶん殴られる気もする)