みなさまこんにちは
2024年2月26日から始まったヒプマイARBの最新シナリオ「BQ Cinema Star 前編~シャークVS死霊VS極道!!!~」を読んだら妄言が止まらなくなったので、興味のある方はお付き合いください。
白膠木簓は映画出演のオファーをするために伊弉冉一二三の家に行き、そこで初めて一二三と独歩は同居しているという事実を知ります。そこでまず出たのがこのセリフ
「……ケンカとかして、チームの士気が下がったりせぇへん?」
いきなりなんというネガティブな発想なのか。しかしこれには理由があって、
・簓は幼少期にケンカの絶えない家庭で育った
(そして母親は家を出ていった)
・簓と左馬刻のコンビは洗脳により解散している
・簓と盧笙のコンビは一度解散している
という過去があるのです。若い頃の簓の人間関係、解散オチばかり。
だから簓は他人とずっと一緒に居続けることにどうにもポジティブなイメージを持ちにくいし、もし誰かと住んだらケンカになるのではないかという可能性をついつい考えてしまうのだと思う。(ケンカをした結果、チームの士気が下がることまで一瞬で考えているあたり、リーダーとして立派だなぁとも思う)
Twitterでこのシーンについて呟くと、この一二三と簓はよく似たポーズをしているとリプライを下さった方がいました。確かに、かたや子猫ちゃんを笑顔にする超人気ホスト、かたやお茶の間を笑顔にする一流お笑い芸人。チームメイトと同居する男とチームメイトの部屋の合鍵を作りまくる男。どちらも高収入のマンション住まい。一二三は明るく社交的でありながら女性恐怖症があり、簓は明るく社交的でありながらプライベートではなぜか芸人仲間にあまり誘われないという寂しい裏面もあり、2人は少し似ているような気がする。
簓は一二三に質問しました。
「……ケンカとかして、チームの士気が下がったりせぇへん?」
簓の知っている人間関係はさよならだらけ。夫婦ケンカの絶えなかった母は家を出ていって戻ってきませんでした。左馬刻とはなぜかケンカになりコンビは解消されました。盧笙とのコンビは解散になってしまいました。簓と仲の良い人々はなぜだかどんどん消えていくのです。だからもしかして、せっかく組んだどついたれ本舗も、盧笙から(または天谷奴から)いつかまた解散を告げられてしまうのかもしれないのです。簓にとってケンカは人間関係のテロメア、デウス・エクス・マキナ、避けられない終わり。
しかし一二三の答えはこれ
そもそも「ケンカなんてほとんどしない」「あったとしても長引くこともない」というまぶしすぎる内容でした。大事な人間関係はケンカで終わり、長引きまくり尾を引く簓は内心びっくりしたことだろう。
ところで「同居すること」と「合鍵で侵入すること」は何が違うのかというと、合鍵の方には自分の帰る家があるんですよね。だからケンカをして空気がわるくなったらいつでもさっと自分の家に帰れる。ピリピリと険悪な雰囲気が苦手で、大切な人間関係ほどケンカ別れになる簓には合鍵を持って自由に出入りするスタイルは精神的にもぴったり合っているのだろう。今さらながら、合鍵というシステムには、簓の大胆さ、ためらい、強さ、弱さ、理性、等々、白膠木簓の白膠木簓らしさのようなものが詰まっていたんだなぁ、と感じ入ってしまう。いや、合鍵を大量に複製することが理性的かといわれたらそれはまああれなんだけど。
チームメイトの部屋の合鍵を作りまくる男・白膠木簓とチームメイトと同居する男・伊弉冉一二三。少し似ている2人だけれど、その間には深くて長い河があるんだろうな。
※勝手な妄想ですが、時系列的にこのイベントの後に舞台DHvsBBが続いたら美しいだろうなぁと思います。簓は盧笙と殴り合いをしてお互いの気持ちを知り、ケンカをしても人間関係は復活できるんだということを学んでいたらいい。そしてそこから「六色が交わる時、『』が始まる」に続くと簓は左馬刻とも和解することができるので、白膠木簓の人生補完ルートになるのであった。