12月25日、クリスマスのただ中にイケブクロディビジョンBuster Bros!!!の新アルバムが発売されました。JKデザインも赤と緑のクリスマスカラー。
今回のアルバムには山田三兄弟の新ソロ曲、そしてドラマトラックが1本収録されています。
ではさっそく感想を書いていこうと思います
Break the wall 山田一郎
レーミファソラドシーソー♪
この曲は試聴が来て一度聴いた時からものすごく好きになって心をわしづかみにされました。ピアノとストリングスが効いていてのびやかな印象の楽曲。(ストリングスが入ったポップスは無条件で好感を持ってしまう癖がある)
今まで発表された全ソロ曲の中で一番好きかも。
コール&レスポンスもやりやすい親切設計だYear!
そんなところも大好きだHO!
ひとつだけ、あぁ残念・・・と感じたのは冒頭の山田一郎の自己紹介・・・
ナゴヤ全体曲にも入ってました・・・「拙僧がBad Ass Templeの波羅夷空却だ」とか・・・
あんまり好みじゃないんですけど、そういうキャラクターの語りを曲中に入れないといけないノルマみたいのがあるのかな。
武士みたいに戦闘前に「やあやあ我こそは」みたいな名乗りをするルールなんだろうか。
あと、I have a dream,one day...のくだりは、おそらくキング牧師の歴史的演説をフィーチャーしているものと思われます。
キング牧師といえば毒島メイソン理鶯の格言
そのために死ねる何かを見つけていない人間は、生きるのにふさわしくない
I submit to you that if a man hasn't discovered something that he will die for, he isn't fit to live.
この言葉もキング牧師のもの。
かといって一郎と理鶯に共通項があるという話ではなくて、キング牧師はそれだけ素晴らしい言葉をたくさん残している、ということでしょう。
キング牧師は差別からの解放を目指した公民権運動の偉大なリーダーのひとりでしたが、最後は暗殺されてしまいました。
山田一郎はビッグブラザー(1984年)だったりI have a dream(キング牧師)だったり、良くも悪くも「導く者」としての属性を意味づけされているみたいです。
School of IKB 山田二郎
躑躅森盧笙のソロ曲「Own Stage」にどことなく似ているのは偶然?
「Own Stage」は太陽と月をモチーフとして使っている歌詞ですが「School of IKB」も「サンシャイン」「日が暮れても」などの太陽のモチーフが頻出。
そして内省的な歌詞も似ている。
似ているからよくない、ということでは全然なくて、山田二郎が何を考えてるかというのは今まであまり語られてなかった事柄なのでとっても興味深く聴いています。
曲自体も、ミニマルな雰囲気が悩める山田二郎に意外に似合っていて素敵。
イケブクロの今アルバムソロ曲は前回のソロ曲と比べて3人ともおもしろい曲になってる気がします。2年たって物語が進みキャラクターが深まったってことだろう、たぶん。腰の入れ方も当時とは違うだろうし。
レクイエム 山田三郎
「レクイエム怒りの日」をサンプリングして作られた曲です。
そりゃね、大大大名曲を元にしてるんだからかっこよく仕上がります。ヴェルディは偉大。
サブローザは前回のソロ曲でも「G線上のアリア」をサンプリングしていたわけなんですが、このまま新世紀エヴァンゲリオンしばりでいくのでしょうか。
そしたら次はなんだ。
「ハレルヤ」か。
「歓喜の歌」か。
「主よ人の望みの喜びよ」か。
気になったこと
・ドラマトラックには「Helter Skelter」という名前がついています。ヘルタースケルターといえば個人的には岡崎京子の漫画を思い出しましたが、ヒプマイのドラマトラックには曲名がよく使用されているので出典はおそらくBeatlesだと思われます。またはラップジャンルにもHelter Skelterという曲があるのかもしれない。
・二郎の右肩に傷があり三郎の左肩に傷があるということは当時二人は向かい合っていた?
戦乱でついた傷、ということですがヒプマイ界、想像よりガチの戦場だったみたいです。
・天谷奴零が書き換えたプランドラーの情報って何だ。(後日の課題)
・天谷奴零という人物が詐欺師という前提があるので、天谷奴の語りが多いこのドラマトラックをどこまで信じていいのかがわからず疑心暗鬼になっています。
山田零は本名なのか冗談なのか、それとも逆に天谷奴一郎二郎三郎が本名なのか、二郎と三郎に近づいた本当の目的はなんなのか、パパって呼んでいいのかどうなのか。
・コミカライズでも東方天乙統女と天谷奴零のやりとりが見れますが、この二人のやりとりは緊張感のあるママ友(パパ友)感があって好き。特にコミカライズでお互いの子どものことを話していたシーンがなんとも味わい深くて好き。親世代の立場からみるヒプノシスマイクと子どもたち、というのも考えてみると面白そう。エヴァみたく「仕組まれた子どもたち」だったら熱い。
・山田三郎はスキルとしてはヒプノシスキャンセラー方面なんだけど、
真正ヒプノシスマイク
→シンセイヒプノシスマイク
→New star(新星)
ってことだったら真正ヒプノシスマイクの適格者になるのか
・碧棺合歓がどこへ行ったのか。
中王区で行政監察局副局長をしてるというのは本当なんでしょうか。19歳という若さで?
また、中王区にいるのならなぜそのような所へ行ったのでしょうか。
自分の意思ではなく中王区に入ったか、自分の意思で中王区に入ったかどちらかなんですが、いったいどっち?
自分の意思で中王区に入ったとするならば、「お兄ちゃんが、もう暴力をふるわなくていいようにする」って言って中王区のATフィールドをこじ開けて行ったのかもしれないですね。そうだったら面白いな。
「俺が一郎」の歌詞、「レイ/零との関係性」「飴村乱数が複数いる」「サブローザのソロ曲」など、どうやらヒプノシスマイクはうっすらと新世紀エヴァンゲリオンをサンプリングしている可能性があります。脚本担当の方について詳しくはないんですが、おそらく年齢的にもヱヴァンゲリヲン/シンエヴァンゲリオンの方ではなく旧作エヴァをリスペクトしているのではないでしょうか。
これからヒプマイを追っていくのに、旧作エヴァを未視聴の方は一度観ておくとさらに楽しめるかもしれません。
また、アルバムの発売とちょうど同じ頃、碧棺合歓のモデルだと噂されている元アイドルさんがバカリズム氏と結婚されたというニュースが入ってきました。
だから何だって話ですが、この奇妙な偶然は碧棺合歓の進退にかかわってくるのか、こないのか。
ますます碧棺合歓の今後の展開が気になるところです。