ヒプマイのまめころりんを買ったのでレビュー&サンリオコラボ感想

 

 

ヒプノシスマイク SANRIO NAKAYOKU EDIT まめころりん』が届きましたやったー

 

予約したのが2021年8月、発売が2022年1月。実は普通に店頭で買った方が予約配送より数日早く手に入ったらしくて震えた

サイズ感比較。一番手前がまめころりん

まめだけにとってもちっちゃい
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握りしめたくなる


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日によって濃淡あるけれど箱推しなので全種買いです(1つ858円、全員で15444円なので一瞬迷った)

むちゃくちゃかわいい…

 


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後ろからみると尻尾だらけでどうぶつ感がすごい。理鶯のペンギン感がかわいい

 


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イケブクロ

二郎のブルゾンやチェックのシャツがパステルカラーな水色で珍しく、きゅんとする

 


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ヨコハマ

左馬刻様と銃兎がモノクロームにピンクの差し色でおしゃれ。理鶯のほっぺたもピンクでかわいい

 


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シブヤ

写真がへたで申し訳ないが実物は乱数がゆめかわでものすごくかわいい

 


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シンジュク

シンジュクは全員淡い色合いが統一感あって最高!ひふみと独歩の足に同じ布を使っているからシンメトリーな感じになりたまらん

 


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オオサカ

簓のサル感が楽しい。天谷奴零の虎柄パンツかわいい

 


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ゴヤ

空却のやんちゃな表情いいよね。十四くんが装飾過剰でにぎやかかわいい。たぶん天国獄さんの両親は、息子がリーゼントにした時点でアッとなり、医学部に行かなくなった時点でウッとなり、弁護士になった時点でおおっとなり、未成年とチーム組んだ時点で親御さんと食事会を開き、サンリオコラボで猫耳になった35歳の息子にどう声をかけるか悩んだりして情緒が大変そうである

 


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足がヒレの人々は人外感がマシマシでどきどきする。ケロケロけろっぴ有栖川帝統のしましまピンクズボンと鮮やかな緑色コートの取り合わせいいな

 


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肉球があるのは二郎と十四くんと乱数。

凝ってますねぇ

 


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一人だけ裸足の人類がいて、それは天谷奴零。さらに一人だけ履物をはいてるのは夢野幻太郎。天谷奴と幻太郎って、この組み合わせ謎の強キャラ感あって面白い

 


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贈答用詰め合わせ

 

まめころりんはチェーンがついているからキーホルダーにできる仕様ですがもったいなくて実用できなさそう…もし自分が中学生だったらこっそり見えないように登校カバンにつけていっただろうな。

ふだん言うほどグッズは買わないんだけど今回のサンリオコラボは刺さりすぎていろいろ買ってしまった

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メタルキーホルダー好きすぎて箱買いf:id:pyonkospica:20220205121034j:image

自転車の鍵につける。猫耳天国獄はまめころりんより平面のほうが好きかも


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ワイヤーキーホルダーは実物がキレイで衝動買い(また猫耳天国獄グッズ買ってる…)

 

2000円買ったら1枚もらえるカードが少なくとも13枚存在していたけど部屋をくまなく探せばもっとある気がする

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山田一郎(2) 山田三郎

碧棺左馬刻 入間銃兎

飴村乱数 有栖川帝統

神宮寺寂雷 伊弉冉一二三

白膠木簓

四十物十四 天国獄(2)

被りのあるまばらな揃い具合に、凡人の人生とはこんなものだという教えを勝手に読み取る。あらゆるものに意味を求める性分は自分でもどうかと思う

 

 

サンリオコラボグッズはヒプマイがコラボしたいろいろなグッズの中で最高峰の可愛さと細やかさじゃないかしら。すごく丁寧に18人を自社キャラにあてはめて描いていて、さすがキティちゃんの本丸だと感じました。キキララが一番好きなので今回いなかったのが残念…

最近はヒップスターというファンクラブがいろいろグッズを出していて、それもクールなデザインで素敵です。個人的には仕事中に使えるグッズがほしいのでいつかシンプルなボールペンを出してほしい

ところで天谷奴零はゴロピカドンとのコラボなので18人中唯一の人間型なんでした。どうぶつだらけの中に思わせぶりな異物感があって妄想が膨らみますね…

 

 

サリンジャーから『メフィスト』へ、そして『ヒプノシスマイク』へ

 

ヒプノシスマイクARBというゲームがあり、ヒプノシスマイク大好き者として毎日楽しくプレイしているのですが、先日衝撃的な出来事がありました。


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あっと思った方もいるんじゃないでしょうか。

「九十九」に「中禅寺」…これはおそらく元ネタが「九十九十九」と「中禅寺秋彦」。共通点はどちらも雑誌『メフィスト』から生まれた文学賞である「メフィスト賞」を受賞した作品に登場する登場人物の名前なのです。


もしかすると山田兄弟の名前の由来って舞城王太郎なのではという話 - pyonkospicaの日記

当時、あまりの驚きでこちらの記事を書いたんですが、つまりヒプマイってかなりがっつり『メフィスト』系なのかもしれないのだ。

 

そうしたら親切な方が指摘してくださいました。

碧棺左馬刻邪答院もおそらくメフィスト系作品から由来した名前であると…!

 

というわけで読書した。

 

結論から言うと碧棺左馬刻(あおひつぎさまとき)の元ネタ?は西尾維新『ぼくと君の壊れた世界』の櫃内様刻(ひつうちさまとき)であり、邪答院(けいとういん)はたぶん祁答院(けとういん)。祁答院は佐藤友哉フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』等に登場する人物です。

 

つまり

九十九三郎→清涼院流水/舞城王太郎より

中禅寺三郎→京極夏彦より

碧棺左馬刻→西尾維新より

邪答院→佐藤友哉より

というのが各々の由来となり、この5名の作家は全員メフィスト賞を受賞している(厳密に言うと京極夏彦は違うが、メフィスト賞が生まれたのは京極夏彦の存在あってこそなので含めていいはず)のです。ヒプマイの中の人、『メフィスト』好きすぎる説。

そうそう、ヒプノシスマイクには劇中劇としてカガミキヨシという探偵も登場したんですが、これも佐藤友哉鏡家サーガからやってきているのかもしれない。

 

メフィストかぁ、なるほど。どうりでギャグのような文学のような韜晦のような中二病のような暴力のような懐かしい世界観が心にすっと入ってくるわけだよヒプノシスマイク…と納得したんですが、櫃内様刻の出てくる『きみと僕の壊れた世界』、祁答院の源『フリッカー式』を読んでいると、またもや衝撃的なことが起こりました。

 

いい作者にはいい翻訳者がつく、サリンジャーがいい例だ。

『きみと僕の壊れた世界』より

 

公彦、サリンジャーを知らないのか?

サリンジャーだよ

全く…その年でサリンジャーも未読とは嘆かわしいね。

フリッカー式』より

 

サリンジャーがむちゃくちゃ出てくるのだ。

サリンジャーとは小説『ライ麦畑でつかまえて』、村上春樹訳なら『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の作者です。

たまたま読んだ別々の本に二連続でサリンジャーの名前が出てくるなんてことある!?

 

 

いえ、実は二連続ではないのです。

ヒプノシスマイクの原案者、百瀬裕一郎さんの小説『オール・ジョブ・ザ・ワールド』の主人公の名前はホールデン、その妹はフィービーであり、明らかにサリンジャーの小説『ライ麦畑でつかまえて』から引用されているのです。

もっといえば『きみと僕の壊れた世界』『フリッカー式』『オール・ジョブ・ザ・ワールド』これすべてひとことで言うと、妹のためにむちゃくちゃがんばるお兄ちゃんの話なんだわ。というわけでサリンジャー三連単。まるで魂の三つ子のよう。

 

百瀬裕一郎さんとライ麦畑でつかまえてについても以前ねっとりと書いたことがあるのでよかったらどうぞ


オール・ジョブ・ザ・ワールド 感想 - pyonkospicaの日記

 

そういえば佐藤友哉氏はかなりサリンジャーがお好きなのか同名の本も出しておられます。佐藤友哉版ナイン・ストーリーズはおもしろくて切ない。

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なんでしょう、このある種のメフィスト賞(+ヒプノシスマイク)とサリンジャーの親和性は。私も『オール・ジョブ・ザ・ワールド』を読んだ際にこれ“ライ麦畑”だと直観し『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読んだんですが、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、なんと正直まったく刺さらなかったのでびっくりしました。もしかしたら私が15歳の不安定な少年だったらホールデンの言動がビシビシと伝わったのかもしれない。せめて15歳の不安定な少女だった時に読めばもっとクリアにキャッチできたのだろうか…?

(いっぽう短編集『ナイン・ストーリーズ』(サリンジャー版)は、よくわからない話もあるがむちゃくちゃ心を掴まれる作品もあり久々に感動した。こちらは昔読んだことがあったけど一話目の『バナナフィッシュにうってつけの日』がピンとこず当時はその先を読まなかったが、今回『バナナフィッシュ日和』を読んでもやっぱりピンとこなかった。しかし『笑い男』が最高にすばらしくてのたうち回った。)

 

そもそも『キャッチャー・イン・ザ・ライ』は図太く社会の荒波にもまれた2020年代の大人の女が読んで深く感じ入るものではないのかもしれないぞ…という結論に至りそうになるが、いやいや、年齢だとか性別だとかは関係なく、単にこちらにホールデン的な素質がなかったんだろう。

 

さて

西尾維新氏は1981年うまれ

佐藤友哉氏は1980年うまれ

百瀬裕一郎氏は生年がよくわからないんですが、今はなき百瀬さんのTwitterで“『YAT安心!世界旅行』というアニメを見て考察していた”という文言を見たことがあります。1996-1998放映だそうなので1983年前後の生まれじゃないかなぁと勝手に想像しています。

みなさんまさにアラフォーなわけで、

1.なぜ日本のある種のアラフォー世代の男性はサリンジャーを好み、引用するのか

2.なぜある種の男性は「妹」を無条件に信頼し、信仰する類の物語を書くのか

という新たな謎が生まれたわけですが、なんとなく社会学の方なんかがもう論文を書いていたり、誰かが鋭い考察をしている気もします。時間があったら探してみたい。

 

2019年からヒプマイを追って3-4年ですが、ここにきて『メフィスト』要素に気づかされるとは本当に驚きました。やっぱりヒプマイって楽C。

 

 

もしかすると山田兄弟の名前の由来って舞城王太郎なのではという話

 

ヒプマイARB新イベント「The KING of TENNIS 前編~超極限・サイキックテニス~」を読んでいたらとても懐かしい名前が出てきましたf:id:pyonkospica:20220111195503j:image

山田三郎が九十九三郎という名前でゲームをプレイしていたのです。ARBをプレイしているミステリ好き、読書好きの方はおそらく一斉に悲鳴をあげたのではないでしょうか。

 

九十九十九か…!

 

九十九十九とは何か。(四十物十四みたいだな)

九十九十九とは清涼院流水の生み出した探偵の名前です。でも、なぜここで「これは九十九十九由来だな」と我々が確信するのかというと、山田三郎には前科があるのです。

それはこちら

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中禅寺(秋彦)…!

山田三郎は中禅寺という名前も使用したことがあり、「中禅寺」「九十九」ときたらこれは両方ともメフィスト賞受賞作品の主役級登場人物で、役割としては「探偵」の名前なのです。(中禅寺秋彦の肩書きは探偵じゃないけれど装置的には探偵でいいはず)

メフィスト賞講談社が発行する文芸雑誌『メフィスト』から生まれた公募文学新人賞。未発表の小説を対象とし、『究極のエンターテインメント』『面白ければ何でもあり』という特徴がある、ようだ。

 

中禅寺秋彦
→『姑獲鳥の夏京極夏彦(第0回)


九十九十九
→『コズミック』清涼院流水(第2回受賞)

と、山田三郎の好きなかっこいい名前はどうやらメフィスト賞作家の探偵から借りている。

ということは、おそらく山田三郎はハサミ男(第16回受賞作)も読んでるし六枚のとんかつ(第3回)も読んでる。六枚のとんかつを読みながらこれ占星術殺人事件とどう違うんだと真顔でツッコんでいる。森博嗣(第1回)も読んでるし西尾維新(第23回)も佐藤友哉(第21回)も読んでる。山田三郎の中二病的センス(他にどう形容したらわからないのでごめんなさい)なら、メフィスト賞を好むのもなんかわかる。

 

メフィスト賞作品はたいてい講談社ノベルスから発売されるので(今もそうなのかな)、山田三郎の本棚には講談社ノベルスのぶっとい本がたくさん並んでるのかも。山田一郎はラノベを読むのが好きだし、ベクトルは違っても山田兄弟は読書が好きみたいです。

 

さて、九十九十九という探偵を生んだのは清涼院流水なんだけど、清涼院流水トリビュート作品として舞城王太郎も探偵九十九十九を元にした作品『九十九十九』を書いています。なので山田三郎の「九十九」は清涼院流水舞城王太郎のどちらを借りたのかほんとのところよくわからない。

 

舞城王太郎ももちろんメフィスト賞受賞者で、第19回『煙か土か食い物』にてデビューしています。(ほんとに最高に面白く疾走感にあふれ、文学的味わいのある作品なのでぜひ読んでほしい。斎藤壮馬さんも好きな小説にあげているそうです。余談ですが斎藤壮馬さんは『猫のゆりかご』も好きらしく、一度会えたらぜひ本の話をしてみたい)

そしてヒプマイも舞城王太郎も大好きなのに今の今まで気づかなかったんだけど、『煙か土か食い物』の主人公、奈津川家の人たちって四兄弟で、

奈津川一郎

奈津川二郎

奈津川三郎

奈津川四郎

っていうんでした。あれ、ひょっとして山田兄弟の名前(山田一郎二郎三郎)ってここから来たのかも???ちなみに奈津川家は背が高いという特徴があり全員身長が180cmを越えているというのも山田家と似ている。山田三郎は173cmだけど、まだ齢14なので伸びるだろうし。

 

 

そんな奈津川家は数々の問題に悩まされるのですが、その中心にいるのは奈津川四兄弟の父、不器用にしか子どもたちと関われなかった奈津川丸雄です。Wikipedia奈津川丸男の項には

頬に三日月の傷があり、他にも全身に無数の傷跡を持つ。

と書かれており少し天谷奴零を彷彿とさせる。

天谷奴零(AMAYADO)のアナグラムは山田零になることは有名ですが、『煙か土か食い物』も、ラストにあっと驚くアナグラムにてある人物の正体が明らかになるのでご一読下さい。ちなみに奈津川四兄弟の母陽子は

連続主婦殴打生き埋め事件の被害者となり、眠り続けている。

となっていますが、そういえば、いまだにちらっとしか話が出てこない山田家のお母さんってどうなっているんでしょうね…

【追記】山田家のお母さんも昏睡状態にあることが2023年に判明しました

 

 

というわけで山田家と奈津川家の共通点は

・一郎二郎三郎という名前

・180cm越えの身長

・傷だらけの父と間違った愛

・眠り続ける母

となります。

 

そういえば夢野幻太郎と有栖川帝統のコミカライズシナリオ『奇術館の殺人』に出てきた探偵はカガミキヨシという名前でしたが、メフィスト賞鏡公彦というキャラクターも生んだんだった(『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』第21回受賞佐藤友哉)。ヒプノシスマイク、そこかしこにメフィストの気配がするなあ…

 

【追記その2】

久しぶりに『塗仏の宴 宴の始末』(京極夏彦)を再読していたら「芦笙(ろしょう)」という楽器が出てきて、しかも物語中でわりと大事な役割を果たしていたから驚いた。オオサカディビジョン躑躅森盧笙こと盧笙の名前も京極夏彦リスペクトだったりして…?

 

【追記その3】

このブログを書いてしばらくした後に、飴村乱数に影響を与えたキーパーソンとして舞城華灯くんが登場しました。舞城華灯の由来が舞城王太郎なことは確定でいいと思われる。

 

 

ヒプマイとメフィストについてさらに関係を追った記事はこちら


サリンジャーから『メフィスト』へ、そして『ヒプノシスマイク』へ - pyonkospicaの日記

ヒプノシスマイク3DCGライブ感想 12/18インテックス大阪

 


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行ってきましたヒプマイ初の3DCG ライブ。

12月大阪と1月幕張で開催されますが今回行ったのは2021年12月18日 10:00、つまり最速公演です。

地元からライブ会場に近づくにつれ、どんどん電車内ヒプマイ濃度が上がっていくあの感じが最高に好き…!ライブに向かうヒプマイ好きの人たちを見るのが、ライブ本体と同じくらい好き。みなさん缶バッチとかバッグとかぬいぐるみやキーホルダーや服装をばっちりきめていて眼福です。

 

ところで大阪の地下鉄というのは日本でいちばんアングラ感のある鉄道ではないかと乗るたびに思う。古い、きたない、異臭の宝石箱であり、ライブに向かうヒプ女たちが阿波座の中央線に向かう長く暗く不案内な通路を歩きながら、絶対この道間違ってるってといって途中で引き返したのを見てしまった。正解なのに間違いの匂いがする空間それが大阪メトロ

 

セットリスト

1.ヒプノシスマイクDivision Rap Battle+
2.survival of the illest+
3.おはようイケブクロ
4. Re:start!!!
5. Yokohama Walker
6. シノギ
7. Shibuya Marble Texture
8. Stella
9.パピヨン
10.TOMOSHIBI
11.笑オオサカ
12.なにわ☆パラダイ酒
13. Bad Ass Temple Funky Sounds

14.R.I.P.
15. IKEBUKURO WEST GAME PARK
16. HUNTING CHARM
17. Black Journey
18. Shinjuku Style
19. あゝオオサカdreamin'night
20.開眼
21. Hoodstar+
22. SUMMIT OF DIVISIONS

えっ『Shinjuku Style』とか『あゝオオサカdreamin'night』やらないの…?と途中でドキドキしたがラストでやってくれた。

SS1から5が最前ブロック、私はSS6だったのでそこそこ前のほうなんだけど、この中途半端な近さが今回はよかったように思う。なぜなら、サイドモニターの画質がガビガビなのです。

サイドモニターは演者を拡大してくれるんだけど、CGなもんだから拡大すると正直作り物感が見えてしまう…のであまり見ない方がいいやつだった。世界観に没入するために序盤でサイドを見るのはやめました。だから中央の本物を眺めるんだけど、こちらは微妙に遠いため表情などの細かい部分は見えない。逆にいうとアラも目立たない。

最初30分くらいはいつもの声優さんのライブとの違いに頭がついていけなかったんだけど不思議なものでStellaくらいから目が慣れてきて、笑オオサカになった時には完全にキャラクターが「居るわ」というのがわかった。『おはようイケブクロ』でくるくる回る山田たちなど、キャラクターの動きは声優さん準拠だった気がするんだけどあんまり自信ないです。

 

個人的な見どころ

・『パピヨン』にて一二三がジャケットなしで登場し、女性の観客を見て怯えるという一幕がむちゃくちゃアツかった。観客、つまり私(たち)を見て悲鳴をあげる一二三を見ることで、我々の女性性とそれにともなう加害性に向き合わされるという、楽しいライブを見に来ただけなのになぜか針のように刺される体験であった。一二三ごめん。

しかしなんと一二三、寂雷と独歩のサポートにより途中までそのままジャケットなしで歌いきったからすごい。えっいらんのジャケット。たぶん来年は一二三の女性恐怖症に焦点があたり、恐怖症の解消も近そうだなぁという雰囲気。

さて、なぜ一二三がジャケットを持ってなかったというとそれは「観音坂独歩のせい」だったんだけど、この二人の一連のやりとりがすごくエモい雰囲気で震えたので是非いちど見てほしい。この寸劇を見た瞬間に、今回ライブに来てよかったと心から思った。そして前も書いたけれど一二三が女性恐怖症になったのもなんとなく独歩が一枚噛んでいるような気がする…

・山田三郎がすごい塩対応な時と優等生なコメントをするときがあり、二面性が出てきたなぁという印象だった。結構わかりやすくぶりっこするのがなんだか可愛くてほほえましい。最後の観客への挨拶の時もぶりっこサブローザだったけど無理しちゃって…とにやついてしまった。

・乱数の声優さんがすごく背が高いのに対し、本物?の飴村乱数はメンバーでいちばん小柄(155cm)である。小さな乱数がStellaやBJを歌うと曲の悲壮感がより引き立つなぁと新たな発見だった。

・乱数と簓がチャカチャカした動きで賑やか。理鶯も腰を落として視線を低くするモーションが多くて面白い。

ベスト姿で肩を張り背筋をのばし鷹揚にツッコミを入れ続ける躑躅森盧笙のたたずまいがオードリーの春日にそっくりでずっと見てしまう。盧笙はなにわパラダイス酒でぐでんぐでんに酔っぱらう姿も無茶苦茶かわいくて地味に今回のMVPだと思った。

天谷奴零も動きがゆったり大きくて威厳があって良かったなぁ。意外に、十四くんの存在感が自然で本当に居そうだった。

天国獄がバイクをふかす真似をしたのが(たぶんGODと同じ動き)面白かわいくてちょっと笑う。

・演出の話をすると、スピーカーのさらに上のレイヤーで数人が重なって移動するのがほんとに自然で、実在感がすごい。どういう技術なんだろう?また、レーザービームや火柱というヒプマイライブでお馴染みの演出も盛りだくさん。生演奏でコントラバス弾いてたの最高に格好よかった。

・銃兎や一二三のスーツに比べて独歩のスーツが安そうな雰囲気が出ていて、なんかいい…というか独歩は全般的にしょぼくれていてとってもよかった(ほめ言葉です)

 

幕間

ディビジョンごとにもちょっとした掛け合いがあって楽しいんだけど、なんと番手ごとにも集合会話がある。

一番手

→乱数が観客にマナーを教えると言い出し、観客はぴょんぴょんぴょーんなどのポーズをやらされる。それを見た左馬刻がつっこみ、簓が駄洒落をいい(調子と緊張しいひんをかけた駄洒落)、寂雷がそこに医学的根拠を求めて食いつく…というやりとり。一番手は基本的に全員やりたい放題でツッコミ不在なので話の流れがえらいことになるということがよくわかった。

 

二番手

→幻太郎無双です。DJの一族の末裔だから皿を回したくて仕方ないと自己紹介したり、二番手はトンチキな面子だとのたまう幻太郎、幻太郎の冗談を信じてひとりで息を180秒止める盧笙、十四に訳わからないことを言うなと凄む二郎…など。DJ一族のくだりがものすごく面白くて笑ってしまったけど会場はまったくそんな雰囲気ではなかった。

 

三番手

→僕と軍人以外は疲れてるんじゃない?などと指摘する山田三郎。どうでもいいが理鶯は観客のことをお前たちと呼ぶのでちょっとしょんぼりした。はやく一人前のソルジャーとして認めてもらい、貴殿らと呼ばれたい。

 

などなど全体的にとっても盛りだくさんでした。細かいところを見たいので明日のチケットも買おうか一瞬悩んだんだけど、家からだとコスモスクエアまでの道程に乗り換えが無茶苦茶多いのでこらえました。とにかく数千人のヒプマイファンと過ごすあの時間が楽しくて、3DCGを観ながらも結局現実の善男善女とマイクを光らせるという謎の祭りの一体感が最高にいい。

 

なぜ普段いがみあっている彼らが協力して今回ライブをしたのかがいまだによく判らないけれど、いつものライブのような“推しディビの存在証明を示すぜ”という感じではない。だからか、自由にディビジョンの色を変化させるクラップマイクというものが配られた。これを使い『おはようイケブクロ』の時は全員赤のライトを振り、『開眼』の時は全員紫のライトを振る、というシステム。こっそり周りを見ていたが、見る限り全員がきちんと適した色に適宜切り替えていて、よほどの信仰心がなければ推しディビカラーのままライブを貫くのは不可能な空気であった。ヒプノシスマイク公式はファンをゆるい箱推しに誘導したいのかもしれない。

さてインテックス大阪のキャパは1万人、今回は50%制限として5000人。チケットが平均1万円としたら1回のライブで売り上げは5000万円。しかし彼らは今回非実在青少年なので1日3回のライブを2日間行えます。なので大阪だけで総売り上げは3億円!!!なかなか経済が回る感がする。どうかこのお金でヒプマイも末永く活躍してほしい。

 

ずっと思ってたんだけどヒプマイってキャラクターに確固とした実体がなくて、楽曲を暫定的な中心として声優さんやコミカライズや舞台が楽曲のまわりをぐるぐると回っているように思っている。そのぐるぐる回るイメージの重なりでぼんやりと造られているキャラクターの輪郭をファンは感知しているというか。(大げさにいうと「神」なんかもそういうシステムじゃないか?)

それが今回、キャラクターが実体を持って歌い出したからさあ大変。神は死んだどころか、神降臨ですよ。この3Dライブというものは、後から振り返るとなんかすごい意味のある転換点になるような気がする。ライブ前日に「各キャラクターの筆跡が公開された」というのもキャラクター実存主義の方向性に一歩進んだのではないだろうか。まぁ考えすぎかもしれないけれど。

フリングポッセが優勝したからKICK THE CAN CREWをたくさん聴いてみた

 

2020年11月28日から2021年11月28日まで1年間続いたヒプノシスマイクセカンドバトルシーズンが終わり、二代目王者はシブヤ代表フリングポッセになりました。

そして3月16日に発売となるシブヤ優勝曲の提供はKREVAさんだということです。KREVA氏といえば2000年代前半に日本のヒップホップシーンを盛り上げた伝説的チームKICK THE CAN CREWのトラックメイカーである、ということでこの機会にKICK THE CAN CREWたぶん全曲聴いてみた。ついでに気になった曲は感想も書いてみた。そしてなぜフリングポッセをKREVAさんが担当するのか考えた。

ところでヒプマイ、ZEEBRA氏にKREVA氏にスチャダラパーDragon Ashと日本ヒップホップのヒットチャート史を根こそぎさらっていて精力がものすごい。あとはRIP SLYMEかな…

 

VITALIZER(2002)

THE THEME OF “KICK”

缶の音からはじまるポップなトラックに被さるキーーックという野太いコール、という、開始60秒でこの人たちが才能の塊だということがわかるものすごい曲

 

マルシェ

紅白歌合戦でこの曲を歌ったらしい。すごく賑やかパーティーチューンなんだけど単なるウェーイとしたノリではなく

誰も置いてかない

こっちの世界も覗いてかない?

というリリックがあったりする優しい世界なのでとても気持ちが楽でいい。

 

ONEWAY

サビの後ろに流れるポンポンポーンという電子的な音がひたすら心地よく、早くポンポンポーンのターンにならないか待ち構えながら聴いてしまう

 

カンケリ02

これもトラックが気だるい感じで中毒性高い。いい…。足のばす足のばす足のばす…という繰り返しと合わせて永遠に漂っていたい

 

イツナロウバ

イケブクロディビジョンの楽曲IWGPにもit’s not overとして登場する有名曲。約20年前の楽曲のはずだけどit’s not overをイツナロウバと日本語に直し、さらにそれをタイトルにして出したというセンスがおしゃれでびびる。

 

神輿ロッカーズFEAT.RHYMESTAR

RHYMESTARとコラボしている豪華すぎる曲。まずRHYMESTARとKICK THE CAN CREWが同時期に活動していた人だったというのをしらなかった…

 

HANDS

KICK THE CAN CREWの曲ってあんまり仲間ありがとう絆最高ダチ最強みたいな感じじゃなくて、一期一会的なゆるい繋がりを大切にしている気がする。この曲の歌詞はまさにそんな気分

出会いなんて全部偶然だ

出会ったからにはないぜ終点は
だからまた逢おう

また行くよ

そうまた今度電話でもするよ

こういうのたいがい電話しないやつ

 

magic number(2003)

登場

シンプルなループの曲ってほんといいですねえ。THE THEME OF “KICK”の時も思ったけれど、こういう簡単(にみえる)ながらキャッチーな曲を名刺代わりに1曲目に持ってくるのは自分たちをどう紹介するかということなので、シビアな客観性が必要なわけだ。

 

アンバランス

KICK THE CAN CREWで1番好きな曲は何かと聞かれたらアンバランスだと答えたい。叙情的なトラックもいいし歌詞がむちゃくちゃいい。青春が終わってちょっとモラトリアムなダルい空気の再現が神懸かっていて必聴。ほんと好き。また、KTCC全体的に言えることだけど韻の踏み方がとても自然で芸術点が高い

マイアンサー No.1

快感の ワンダーランド

階段を上がんなら そう 今じゃない

今はアンバランス

a(n)aaで8コくらい踏んであるかな?

 

sayonara sayonara

内省的なリリックと控えめなトラックが噛み合う超すごい曲。エモです。

ところでこの超名曲sayonara sayonaraについてみんなはどう思っているんだろうとTwitterで検索したら、Twitter的に

sayonara sayonara=さよなら

と同じ語だとみなされるらしく、「さよなら」を含む、楽曲とは関係のないツイートばかり出てくるのでまったく感想が引っかからない。ということも含めて2000年初頭、Twitterのない時代に作られた曲だなぁということがあらためて判った。今ならもっと検索に引っかかりやすいタイトルをつけたりするのかも?

 

BEST ALBUM2001-2003

クリスマス・イブRap

山下達郎のクリスマス・イブをサンプリングした曲。なんかこう、文章でも絵でもTwitterのつぶやきでもなんでも「思いついたらどうしても形にしたくなり、せっかく作ったからには見てもらいたくなる」という欲望ってありませんか。吐き出したらスッキリするというか。そういうひらめきを最後まで形にしたらこうなったという印象。

 

GOOD MUSIC(2004)

この年に活動休止してしまったKTCC。最後のアルバムは少し元気でいわゆるヒップホップぽいワイルドさを意識してあるような気も???

 

KICK(2017)

千%

再始動後のキラーチューンです。「マルシェ」にも1000%って歌詞が出てくるけれどせんパーセントというタイトルが「せん」で韻を踏んでいて語感がとてもかわいい。ポップさに真摯な言葉が合わさった、ちょっとKTCC初期っぽい楽曲だと思う。などとKICK THE CAN CREW古参面してごめんなさいまったくの新米です。女声コーラスと男声ラップが織りなす祝祭感がたまらなくいい

 

 

ということでKICK THE CAN CREWのほぼ全曲聴いてみた感想なんですが、いわゆるギャングスタなヒップホップ的な、

金・権力・女に酒 奪い取る

だって大好きなだけ

という世界ではまったくない。(碧棺左馬刻様の歌詞より引用)

『アンバランス』の歌詞なんかは

別にやらねーわけじゃないぜ ママ&パパ

その話はちゃんとまた

次の次のまたその次 の次の日にでも

まーそのうち 今はちょっと手が放せなくて

先の事などは話せなくて

今日は今日 明日は明日だ

ねーだからやめてマジな話はさー

Oh だって安定安定

何回も言われたって関係なんて

俺には無いわけじゃないが

今は未来とかにあては無いなー

そのうちなんとかなるぜ将来は

だから見守ってちょーだいな

今日もまた沈んで行く夕日に

缶蹴飛ばして そー夢中に

あまりに素晴らしすぎてながながと引用してしまった。このダラダラとしたのらりくらりとしたなんか寂しい感じが最高すぎる。

イツナロウバ、マルシェ、アンバランスを生み出した当時、KREVAさんは25~27歳だったようです。20代で、まだはっきり何者でもなくてモラトリアムな時期を楽曲の中に固定するのが抜群にうまいというのが今回KICK THE CAN CREWを聴きまくってわかった。

また、KICK THE CAN CREWというチーム名だけど日本語にすると「カンケリ仲間」ってことです。絆とか地元の縁みたいな強い繋がりというよりかは、なんとなく集まって缶を蹴って笑っている仲間という、ポップなゆるい連帯を象徴する名前なんだろう。

あと、どの曲を聴いてもものすごーく耳なじみがよくて、ということはどういうことかというと、「自分のいいたいこと」を「みんなが聴いて楽しい作品」になるまで練り上げて昇華してあるということだと思う。こういう客観性ってクリエイターが仕事をするには持っておいた方がいい能力なんじゃないか。そしてKICK THE CAN CREWの曲をたくさん聴いて感じたのは、たぶんKREVAさんはその力がとっても高い。だってどの曲も無茶苦茶良いから。もちろんLITTLEさんもMCUさんも同じく。

 

というわけでKICK THE CAN CREW

・あんまり怖くない系ヒップホップ

・20代中盤の心情を描くのがうまい

・ゆるい繋がりのゆるさを尊ぶ

・クリエイターぢからが高い

 

…って、これフリングポッセのことじゃん!ということです。こんな適任があるだろうか?

イケブクロディビジョンほど固い縁ではなくて、ヨコハマみたいにダークな雰囲気でもなく、シンジュクほど大人ではなく、オオサカのもつ強い地域性とも違って、ナゴヤみたいな硬派な感じでもない。シブヤのちょっと虚ろで刹那的なふわふわしたチーム性にばっちりマッチしそうなKREVAさんの描くシブヤディビジョンの優勝曲が本気でとても楽しみです。

 

 

最後にどうでもい話なんだけど、

初代優勝曲提供 ZEEBRA

二代目提供 KREVA

となりました。

また、今後イケブクロディビジョンが優勝したらRHYMESTARが提供しようかな、みたいなことをラジオで宇多丸氏が冗談半分に言っていたので、たぶんゆくゆくRHYMESTARが来るはず。

このお三方には共通点があって、

ZEEBRA氏 慶應義塾(中等部退学)

KREVA氏 慶應義塾大学

宇多丸氏 早稲田大学

と、みんな立派な学歴、しかも東京出身なわけです。なんかこう、ヒップホップ界も東京一極集中なのかなぁと感じる不思議な現象なのでした。

 

 

【ヒプマイ自由研究】サイゼリヤのメニュー番号の頭文字であなたの名前をつづりたい

 

私事ですが最近サイゼリヤに大ハマりし、週に1回、下手したら2回3回と夕食を食べています。

きっかけは「ブロッコリーのくたくた」というメニューが2021年の秋頃に登場したことで、このブロッコリーのくたくたはその名のとおりブロッコリーをオリーブオイルと塩でくたくたに煮たものなんだけど、もともとくたくたとした塩味のものが大好きな自分に非常に刺さった。昔からおじやや雑炊、柔らかい餅なんかも大好きで、たぶん私の母は赤ちゃんを育てる時にくたくたに煮たものを与えすぎたのだと思う。

というわけでブロッコリーのくたくたはマンマの味、残ったオイルにミニフィセルを浸しワインをのむのが至上の喜びなわけです。

ミニフィセルなんか調子いいときは2本食べちゃう。人はパンのみにて生きるにあらずと古代から言われているが、サイゼリヤならパンのみでもけっこう幸せなのでサイゼリヤはこの世の楽園なのかもしれない。

 

ところでサイゼリヤ、covid-19が流行りだしたころからか自分でメニューの番号を紙に書いて渡すシステムになりました。このシステムも最高によくて、これまでだと

ブロッコリーのくたくたと」

「はい」(ピッ)

「ミニフィセルと」

「はい」(ピッ)

「ワインの赤のデカンタでお願いします」

「はい」(アル中かな)

って感じで会話的なやりとりが発生していたところを、今は紙に好きなメニューを書いたならばおもむろにチャイムを押し、注文用紙を渡すだけ。

「お願いします」スッ

「はい。ブロッコリーのくたくたとミニフィセルとワイン赤のデカンタですね(アル中かな)」

 

てなわけでメニューを見ながらボールペンを走らすわけです。最近はもうメニューに書いてある数字を覚えてしまった。ワイン赤デカンタならWN03、ブロッコリーのくたくたはAA19、ミニフィセルはRP08…

ふーんメニューの番号っていろいろあるんだなぁ。WにAにRかぁ…

これ、縦読みでいわゆる「推し」の名前が作れるんじゃない?

 

思い立ったら善は急げ、さっそくメニューを開きアルファベットを確認。私の推しといえばヒプノシスマイク。18人全員大好きなんだけど(グッズ代が馬鹿になりません)、名前ネタとなってまず思い浮かんだのはこれ

 

 

what’s my name?

RIO



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RP08 ミニフィセル

MT13 ラムときのこのきこり風

WN02 グラスワイン白

!!!!!

 

って、RIOじゃないし!

RMWじゃん、成立してないじゃん。

そうなのです、サイゼリヤのメニューのアルファベットは多いようで少なかった。

A(アペリティフのA?)

S(サラダやスープのS?)

P(パスタとピザ)

M(ミール?ミート?)

D(ドルチェとグラタンとドリンク?)

T(トッピング?)

R(パンやご飯)

B(ビール系)

W(ワイン)

9個しかなかったのだ。

さらに特筆すべきは母音の少なさ。Aしかない。むしろAだけがある。これじゃあICHIROもつくれないしJIROも無理。TSUTSUJIMORIなんて夢のまた夢…

…と思っていたら。18人を名字と名前に分解し36パターンを調査したら、たった1人だけできてしまったのだ。

 

 


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SU06 鶏ササミと大麦のスープ
AA19 ブロッコリーのくたくた
SA06 チキンのシーザーサラダ
AA13 爽やかにんじんサラダ
RP08 ミニフィセル
AA20 バッファローモッツァレラ 

 

SASARA

白膠木簓の「ささら」です。トラジックコメディナンバーワン!

というわけでサイゼリヤのメニュー番号の頭文字で簓の名前をつづることができました。

今回はメインキャラクター18人だけ検討したんだけど、また折をみてサブキャラの名前も検証してみたい。ちなみに惜しかったのはDOPPOです。Oさえあれば完成でした。

 

 

 

以下サイゼリヤ好きなメニューベスト3

3位 AA08 フリウリ風フリコ

じゃがいも×チーズ×あつあつ。来たら絶対に食べたいが1皿でわりとお腹いっぱいになるため采配がむずかしい

2位 AA19 ブロッコリーのくたくた

好きすぎて冷凍ブロッコリーを使い家で自作したことがあるが全く同じ味のものができて笑みがこぼれた

1位 AA20 バッファローモッツァレラ

バッファローモッツァレラ1玉でワインが1杯飲めるし、添えてあるオリーブオイル+岩塩がおいしすぎてそれをミニフィセルに浸すとたまらない。モッツァレラを注文したのかオリーブオイルソースを注文したのかよくわからない状態になる

 

ヒプステTDDの新曲について。飴村乱数=我王=猿田博士=科学者乱数説、火の鳥に寄せて

 

ヒプノシスマイクの舞台化であるヒプステ。

すでに1から4まで公演されており、次は5つ目のお話となります。

そんなヒプステtrack.5
“The Dirty Dawg”新曲<King of Kings>
というのが先日公開されました。


新曲の歌詞によると
一郎は「帝王」
左馬刻は「覇王」
寂雷は「魔王」(←ぴったり)
そして乱数は「我王」

我王?

個人的にちょうど『火の鳥』を再読してたのではっとしたんだけど、火の鳥鳳凰編に我王という人物が出てくるのです。そして、我王は火の鳥の主役といってもかまわないキーパーソン。古代から未来まで輪廻転生を繰り返し火の鳥と対峙する罪人。
我王は殺人悪行を繰り返し罪悪感などまったく持っていなかったけれど、途中で命の儚さと尊さを知り改心するというキャラクターです。もうこの時点でちょっと飴村乱数っぽい。


その我王、火の鳥未来編では猿田博士という人物として登場するんだけれど、猿田博士とは
“誰もいない吹雪の地球の地表でたったひとりドームで暮らす天才科学者”なのです。

その天才科学者の彼が研究しているのは何なのかというと、「クローン」。

どっかで見た設定のような…?

そうなんだ、これはStellaの

氷に覆われたここで生命は私だけ
研究は気が付けば人の道を外れた

と同じシチュエーションなのだ。

 

Stellaの歌詞はさらに

誰が為かも忘れた紙くずのようなラブレター

と続くんだけど、実は猿田博士の研究も愛ゆえで、愛する人類と地球の未来のためにひとりでクローンを作り続けている…と火の鳥本編に記載がある。

 

ならば
乱数=我王=猿田博士=科学者乱数

つまり
Stellaの科学者乱数の正体は猿田博士ではないのか。

ということは

飴村乱数は我王である

我王は猿田博士である

猿田博士は科学的乱数である

(そして科学的乱数は飴村乱数であり、ここに円環が完成する。)

 

もちろんこの話は単なる個人的な解釈です。だけどひとつ気になる点があって、以前ヒプラジにて弥之助さんが“シブヤの曲を作るのにイメージした作品”をいくつかあげていたんですが、それが、『上を向いて歩こう』『甘き死よ来たれ』『ドラえもん』『プラネテス』そして『火の鳥』なんですね。えっ『火の鳥』?

ということで『火の鳥』がシブヤに影響を与えているという弥之助さんのお墨付きはちゃんとあったりする。


大きな輪廻転生の輪から外されてしまったようなクローンの飴村乱数が、輪廻転生を描いた物語である『火の鳥』的なモチーフを与えられているのがなんとも哀しい。いや、クローン乱数たちはかわりばんこに死に生まれ、彼らの中で輪廻転生を繰り返しているのだろうか。

“乱数=我王=猿田博士=Stellaの科学者乱数”説でした。